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出不精談義

先日、とある文章を読んでいて「出不精」という言葉に出会った。

そもそも僕が「出不精」という言葉に初めて出会ったのは小学生の頃で、ELT持田香織がとある歌番組で「ワタシデブショウデ~」と言っているのを耳にし、「この人はテレビで何を言っているんだ」と思ったことを記憶している。とはいえよくよくトークの中身を聴いていると、どうやら「デブショウ」というのは「あまり外出しない=家から出ない」という意味の言葉らしく、そこでようやく「デブショウ」という音が「出不精」という漢字に変換された。

小学生の頃はぽっちゃりしてたので意味が違うとわかっていても音の響きから「僕出不精で~」などとは恥ずかしくて言えなかったし、そもそもが今とは違い活発な子どもだったので自分のことを引きこもりと表現することもなかった。しかし、中学生の頃から競馬を始めたことにより土日もあまり遊びに行かなくなり、高校生の頃からは本もよく読むようになったので家から出ることが少なくなった。部活をすることでぽっちゃりしていた身体も少しは痩せたのであまり自分の体型を恥ずかしく思うこともなくなり、今となっては普通に「僕(自分)出不精なので」という表現を使う。

 

自分が「出不精」であるということに自覚はあるし、人を遊びに誘うことも少ない(例外的に二人自分から誘う友人は居るが)ので、誰かからお誘いがあった時は出来るだけ前向きに検討することにしている。というか基本的に予定が空いているのとなんだかんだ誘われると嬉しいのでたいていはお誘いについて行く。

そんな僕なのだがここ二週間くらいはとあるお誘いに悩まされていて、それは今は没交渉な幼馴染(女)からの結婚式の二次会のお誘いだった。

親同士の仲が良かったので小学校に入る前からの付き合いで、確かに小さい頃なんかは兄弟のように一緒に居た記憶がある。しかし、それも小学生の頃までで、中学生の頃からは少しずつ疎遠になり、高校からは別の進路だったのでほとんど会うこともなかった。ちなみにこれを書いている今現在、最後に会ったのは去年の三月とかである。加えて高校から「文学」をこじらせ暗黒面に落ちた僕は、価値観とかも変わっているので小学生の頃の僕のイメージが強いその子と会ってもなんとなく気まずいだけなのである。

そんなわけで二次会のお誘いが来た時も、「なんで?」という思いと「古い付き合いだから仕方がない」という思いがあったわけだが、お誘いの文面を読んでいると「開催地は大阪」となっていて、もはや「めんどくさい」という思いと「少しは今の関係性を考えて誘ってくれ」という苛立ちに近い思いがここ二週間くらいずっと頭の隅にあり、どこかの劇作家の言葉ではないが「行くべきか断るべきか、それが問題だ」状態だったわけである。(もちろん現在進行形で交流があれば大阪でもむしろ東京でも全然かまわないのだが、今僕たち没交渉じゃん…。)

ちょうどその週に東京で観たいイベントがあるのでそれを理由に断ることも出来たが、そのイベントを観る+お断りの理由に遠征費6万を払うのも躊躇われ、結局二次会に「出席」するという返事を締め切りであった今日の夕方にした。そしてそれ以降ずっとテンションが低い。

 

本当は先週の土曜日に観に行った『君の名は。』観劇記でも書こうかと思っていたが、ついつい愚痴愚痴した文章を書いてしまった。でも今年の春からとある理由で愚痴る相手を失ってしまった僕なのでご容赦いただきたい。

ところで時期を逃したので書くことのないだろう『君の名は。』の感想であるが、ちょっとだけ記すと、客観的にみて良くできた作品であるしヒットするのも納得なのだが、僕個人のツボにハマる作品ではなかったことと、地元の映画館で観たのだが、劇場内が中高生とカップルによって甘酸っぱいにおいがし、観る前から気分が落ちていったことと、劇中で流れるラッドなんちゃらの曲がとにかくうるさかったということを申し添えておく。あの音楽がなかったらもう少しは感動できたのかな…。

やれやれ。